スタッフマネジメント

歌い手Adoから学ぶ、動物病院マネジメントの根本論

※TOP画像はShoko @gs_music11さんのフリー画像を使用させていただいています。

こんにちは、北村(@PLAN-B)です。

突然ですけど、質問です。

10人〜20人ぐらいの組織をまとめる方法と、
100人規模、それ以上の組織をまとめる方法と、

同じでいいでしょうか?

インターネットでも、ビジネス書籍においても、
チームビルディングとか、スタッフマネジメントとか、
私が目にする限りでは、
その多くが、ある程度の人数・規模感を想定した情報のように感じます。

また、もしあったとしても、
組織の規模が10人〜20人の成功事例の情報って、
一見身近に見えるかもしれないですが、実態はどうなのか?と感じてしまいます。

なぜかというと、、、

これは私の持論なんですが、

皆をまとめる力って、先天的なものがあると思っています。
特に努力をしなくても、皆がついてくる院長先生って、少なからずいます。

もともと足が速い人に、
なぜ足が速いのか、どうやったら足が速くなるのかを聞いても仕方がない、

つまり努力して手に入れた過程を自覚していない人に、
その過程を聞いたところで、参考になる答えをあまり持っていないと思うんです。

スタッフをまとめることにつまづいている、悩んでいる、、、

厳しいですけど、
その時点で先天的なセンスについて、自分は優れていないと割り切った方がいいと思います。

何かを改善する第一歩は「自覚」することがスタートラインだと思いますので、
もし心当たりがあるようでしたら、今回の記事は何かしらの参考にしていただけるはずです。

ちなみに、私はセンスがありません、、、。苦笑

今回の記事では、

チームをまとめるのは誰のため?
意識的、無意識的?
誰かのせいではなく、誰かのおかげ

こんな内容をシェアさせていただきます。

いつものように、私の個人的な意見や考えをお伝えしていますので、
皆さんの貴重な経験やお考えも教えていただきたいです。
コメントなどいただけると励みになります。

チームをまとめるのは誰のため?

先に結論をお伝えするような感じになるんですが、

チームをまとめる上で一番大切なことは、

結局は誰のため?

これに尽きると思っています。

もしスタッフのマネジメントに悩んでいたら、
生まれつきのセンスを持ち合わせていないことを「自覚」しましょう、とお伝えしましたが、

私は、わずか8人のチームをまとめることができませんでした。

そんな人間が、今はたくさんの動物病院のチームマネジメントの支援をさせていただいていますが、

私はできないことを自覚するのに時間がかかりましたし、
失敗して、諦めて、、、追い詰められて、
ようやくスタッフをまとめられるようになっていったタイプの人間です。

自分自身の経験だけでなく、
多くの院長先生と苦悩を共にさせていただく中で、確信的な気づきとなったことがあります。

それが、先ほどお伝えした、

「誰のため?」にチームをまとめるのか、です。

例えば、

病院の売り上げをUPさせるのは誰のためでしょうか?
スタッフを採用するのは誰のためでしょうか?
給与を上げるのは誰のためでしょうか?
休みを増やすなど、待遇面をよくするのは誰のためでしょうか?

多くの院長先生は、

病院のため、とか、
スタッフのため、
患者さんのため、という回答が多いように感じます。

スタッフをまとめることがうまくいっていない、
マネジメントがうまくいっていない方の回答はどうでしょう?

同じように、病院のため、スタッフのため、という答えになっていないでしょうか。

厳しいことをお伝えしますが、

その答えが違うことをスタッフさんたちは見抜いています。

どんなにもっともらしい理由を付けたとしても

行き着く先は、全ては『ご自身のため』じゃないでしょうか?

そしてそれがスタッフをまとめること、マネジメントがうまくいかないことの
根っこの部分と密接に関わっていることが多いです。

意識的、無意識的?

売上維持は、停滞であり、後退の証し。

だから右肩上がりの成長を続けないといけない。

税理士の先生などからご指摘があるかもしれません。

金融機関からの融資なども含めて、
対外的な会計上の評価としてはそれが正しいと思います。

売上を伸ばさないと病院を維持できない。
スタッフを雇用し続けることができない。
地域の患者さんたちを困らせることになる。

病院を成長させるのは、
全ては病院のため、スタッフのため、患者さんのため。

このようにお考えの院長先生もいらっしゃると思いますし、
それが嘘ではないと私は思っています。

そして、それでマネジメントもうまくいっている先生もいらっしゃいます。

今回、私がご指摘したいのは、マネジメントがうまくいっていないケースです。

先ほど挙げた、

病院を成長させるのは、
全ては病院のため、スタッフのため、患者さんのため。

これって、ご自身のことはどうでしょうか?

ご自身が困らないようにするため、というお考えはないでしょうか?

なかなか表現が難しいのですが、
少なからずというか、根っこの部分ではご自身のためというものが大きいと思うんです。

それ自体を否定している訳ではなくて、むしろ当たり前だとも思うんですが、
ただ、マネジメントというものになった場合、

マネジメント=人をコントロールする

こういった概念をお持ちの方が少なからずいらっしゃって、
これは意識的にも無意識的にも存在することなので厄介なのですが、

この人をコントロールする=コントロールされる側の心理として、

「結局は自分のためでしょ」

と見透かされてしまっていることが多く、

そうなると、マネジメントはなかなかうまくいきません。

意識的であれば、自己認識があるので扱いやすいのですが、
無意識的な要素のケースが多いので、少し整理すると、、、

無意識的な要素として、

・人をコントロールしようとしている⇄人をコントロールしようとしてない
・自分のために経営している⇄誰かのために経営している

マネジメントがうまくいっていない場合、
無意識下で、この2つが絡まり合っていることが多いように感じます。

例えば、

ケース①
本当にスタッフをコントロールしようとしてなくて、
院長先生がちょっと面倒くさがりで、放任的な感じの病院は、マネジメントが機能したりしています。

ケース②
完全なワンマンで、この病院は俺のもの、もっと稼ぎたいから、1番になりたいから、
病院をもっと大きくする、
そんな病院も、実はマネジメントは機能していることが多いです。

ケース①の場合、
自分のためとか、誰かのためとかはあまり関係なくて、
スタッフさんを本当にコントロールしようとしていない、
意識的か無意識的かは置いておいて、スタッフに任せている(やってもらっている)ことがうまくいっている要因だと思います。

ケース②の場合、
明らかに自分のためであることをご自身で肯定しています。
自分のために、スタッフを明らかに意のままにコントロールしようとしますが、
そこに疑いがないので、ある意味スタッフさんは妄信的についてくことができます。
※時代的にマッチしていないように感じますが、うまく機能している病院は少なくないです。

お分かりいただけたそうでしょうか。

・無意識的にスタッフをコントロールしようとしている
・病院経営は自分以外の誰かのためにやっている

院長先生からお話を伺って、
スタッフさんからお話を伺って、

状況を整理すると、マネジメントがうまく機能していない場合、この2つの条件が重なっていることが多いです。

誰かのせいではなく、誰かのおかげ

恥ずかしながら、私は歌い手のAdoさんが好きで、
よくライブに足を運んでいます。

顔出しをせずに、「うっせぇわ」とか歌っている子ですね。

彼女がライブの最後のMCで、こんなことを言っていました。

「私は世界を目指すことにします」

「具体的に3つをやります」

「①グラミー賞を取ること」
「②メジャーなフェス、コーチェラに出演すること」
「③海外で日本人がまだ誰もやっていないような大規模なツアーを開催します」

こんなことを、21歳の子がぶち上げていたのですが、

「これを目標に今の自分自身の原動力にしている」
「だから、皆、私についてきてください」って言ったんですよね。

サラッと聞き流してしまえば、よくあるアーティストの話かもしれないんですけど、

そこは、いちファンなので、

ある程度の成功を得ていて、キャーキャー言ってもらえて、
名誉も地位も得ていて、

そんな子が、「ファンの皆さんのために頑張ります」じゃなくて、
「自分のためにやるから、ついてきてください」って、

彼女にとっては何気ないひと言だったのかもしれないですが、
私はその言葉について考えさせられました、、。

※ちなみにAdoのライブは圧倒的に男性ファンが多いです 苦笑

院長先生、皆さんはいかがでしょうか?

動物病院経営をされていて、
手にされたお金がある一方で、あまりにも限られた時間しかなくて。

誰のため、何のためにこんなキツいことを続けるのか?

そんな自問自答の日々ではないでしょうか。

私も同じ経営者といえど、同じ境遇ではないので、
軽々しいことは言えないんですが、

誰かのために動物病院経営をするのは気持ち的には簡単だと思うんです。

でも、その場合って、うまくいかないことを生じてしまうと、
すぐに誰かのせいにしてしまうとも思うんです。

自分のためにやっている、
そして、それに周りの皆んなが協力してくれている、支えてくれている。

あまりに理不尽なことが多くて、
なかなかこういった考え方になるのは難しいかもしれないですが、
そう思えるために、日々のマインドセットが大切なんじゃないかと感じます。

誰かのせいではなく、
誰かのおかげ。

おかげさまで、ありがとう。

いつものすごく抽象的な感じにまとまってしまったのですが、
もしスタッフのこと、マネジメントにつまづかれていたら、

ご自身の根っこの部分ではどうなのか、少し考える時間を持っていただけたらと思います。

今回の記事では、

チームをまとめるのは誰のため?
意識的、無意識的?
誰かのせいではなく、誰かのおかげ

こんな内容をシェアさせていただきました。

いつものように、私の個人的な意見や考えをお伝えしていますので、
皆さんの貴重な経験やお考えも教えていただきたいです。

コメントなどいただけるととても励みになります。

※TOP画像はShoko @gs_music11さんのフリー画像を使用させていただいています。