2025卒予定の新卒学生向けを始めている動物病院も多いのではないでしょうか。
先日、院長先生との会話の中で、今春入職予定の内定者アルバイトについて話が及びました。
年明けから仕事に慣れることを目的に、週1ぐらいでアルバイトに来てもらっている。
そこまではよかったのですが・・・
先輩たちが指導しているが、その方が手を後ろで組んで立って皆の様子を眺めているだけなんだよね、やる気がないんだよね、と。
これは問題アリ、です。
ということで、今回の記事は、
新卒学生をどこで見る?
やる気があるとか、
よく気がつくとか、
逆に、
ただ突っ立ってるだけとか、
やることないかと聞いてこないとか、
院長先生が先輩方とよく話をされていると思います。
院長先生としても採用に失敗したくないでしょうし、どんな人柄なのか、周りのスタッフの方々にも確認されるのは当然だと思います。
あまりによく見かけるシーンなんですが、先輩方の回答って、先に挙げたようなやる気だったり、積極的な姿勢だったり、そういった部分が多いように思います。
ただ、そういったやる気のある学生さんに遭遇する機会ってどのぐらいあるでしょうか
また、先輩方のお眼鏡にかなった学生さんのはずなのに、辞めてしまう方が多いのはなぜでしょうか。
先輩のマインドセット
冒頭で後ろ手に組んで立っている内定者の話を挙げましたが、これはその内定者が悪いんでしょうか。
個人的には、なんでそんな人を採用したのか、ではなくて・・・
先輩はなんでそんな状況にしてしまっているのか、こっちが問題だと思います。
新人を受け入れる先輩方のマインドセット
この重要性は何度もお伝えしてきています。
手を後ろで組んで仕事の様子を見てる。これってやる気がないんでしょうか。
私が新人の方を見る際にお願いしていることがあります
- やる気がない
- できない
- 知らない
状況よくよく確認すると、たいていの場合、多くは3です。
職場ごとに新人に求めるスキルは異なると思います。
入社時期が繁忙期ということもあり、どうしてもいろいろな業務のやり方を教える方に比重を置いてしまいますが、
まず、職場が求める新人の心構え・マインドは説明していただきたいです。
またこれもよくある話で、説明するだけでは伝わっていないこともあるので、理解をさせてほしいです。
なぜかこの心構えは当然の素養のように扱う先輩方が多いですが、最初に教えてあげないと、十分に理解するまで取り組ませないとできないです。
自分と同じ価値観だなんて前提条件はおこがましいと思ってください。
自院の強みよりも離職防止へ
採用活動に力を入れようとすると、どうしても外に外に向けたものに力を入れがちになってしまいます。
厳しいことを言うようですが、どこも似たり寄ったりの求人広告を出してしまっています
少しでも退院と差別化を図るために、施設や医療機器を整えたり待遇面の改善に取り組んだりと力を入れていると思います。
何とか無理矢理都合をつけて各地の合同説明会に飛び回っている先生もいらっしゃいます
そんな苦労を露知らず、先輩方は自分たちの基準を押し付けて、やる気がある積極性があるないそんな判断をしています
そもそも、職場が求める新人の心構えを先輩同士、院長も交えて擦り合わせできていないところが多いように感じます。
先述した通り、どうしても何の業務を教えるか、教育スケジュールや教育プログラムにチームとして意識が向きがちになりますが、まずそれよりも大切なのは、先輩のマインドセットです。
残念ですが、先輩が新人を潰してしまうのを何度も見てきてます。
知識や技術は病院業務の経験を積み重ねていくことで身についていくでしょう。
だからこそ、業務のやり方を教えることはもちろんできるでしょうが、人材として本当の意味で育てるには、また違う角度のトレーニングが必要です。
また、甲斐々々しく新人の面談をみる先輩を見かけることもありますが、手をかければいいという訳でもないんです。
現場の忙しさ、人手足不足の状況と、ひとつとして同じ現場はないので、ある種、厳しめの耐性を新人に身につけてほしい部分もあると思うんです。
そういったところも含めての育成です。
今年は外側に向けた採用活動ではなく、内側の先輩のマインドセットに力を入れて苦労して採用した新人の離職防止に努めてはいかがでしょうか。
私北村が現場に訪問して、先輩方にワークショップを通じて先輩マインドを身につけていただくプログラムもおこなっています。