マネジメント

大丈夫?動物病院経営にも「セカンドオピニオン」を

こんにちは、北村(@PLAN-B)です。

私のご支援先の動物病院では、

同一地域のかかりつけ病院から転院されてくる方、

いわゆるセカンドオピニオンを求めて来院される方が多い病院もあります。

専門診療をおこなっていたり、
それこそ口コミで評判を聞きつけて来院されたり、

理由はさまざまにあるようですが、

情報社会と呼ばれて久しく、たくさんの選択肢の中から、
我が子を治してほしい、その一心で、
不足するもの、足りないものを補おうとされる行為は自然だと思います。

そんなことを考えているうちに、ふと気がついたのですが、
私自身も実はセカンドオピニオンの経営相談をいただくことが多いです。

動物病院経営といっても、
悩まれるポイントは、院長先生それぞれで少しずつ違われていて、

動物病院を支援している人、コンサル会社は複数いるけれども、
そして依頼しているけれども、

帯に短し、タスキに長し、、、という感じで、
抱えている課題が、なかなか解決しない、、、

そういったことで、私の方にご相談いただくのかも知れません。

もちろん、私のご支援がもの足りなくて、
よそにご相談される方もいらっしゃると思います。

ということで、今回の記事では、

経営支援にもセカンドオピニオンを
コンサルタントに期待する役割を明確に
使い分けの時代へ

こんな内容をシェアさせていただこうと思います。

いつものように、私の意見、考えを述べさせてもらっていますので、
皆さんそれぞれの視点、考えを持ってご覧いただきたいですし、
ご意見、ご感想など寄せていただけると励みになります。

経営支援にもセカンドオピニオンを

冒頭でお伝えしました通り、私がご支援させていただいている院長先生の多くは、
私をセカンドオピニオン的にご利用されています。

こちらとしては、むしろそれが自然かな、と感じています。

実際、支援する側も、得意・不得意はありますし、
相性もあると思います。

売上UPや集患、Webマーケティングを得意とする支援者もいれば、
採用を得意とする支援者もいますし、
私のようにマネジメント支援を得意とするものもいます。

リーダー育成については、異業種が参加されている団体的なところを活用されて、
スタッフの方々を研修に参加させている院長先生もいらっしゃいます。

実際、院長先生のお考えや方向性も、その時々で少しずつでも変化されるでしょうし、
迷われることもあるでしょう、

また組織を構成するスタッフの方々も、その顔ぶれは変化していきますし、
それによって生じる雰囲気や文化的なものも変化していきます。

ひとつの会社、ひとりの支援者でワンストップで支援できればいいのでしょうが、
コンサル会社自体も採用難で、全てを抱えようとすればするほど、
維持コストが発生しますし、ご支援する費用も割高となっていってしまいます。

私がご相談をいただくケースでも、
割と早い段階で他所の意見を聞きたいと相談される院長先生もいらっしゃれば、
5年、6年と長いお付き合いをされた上で、相談される院長先生もいらっしゃいます。

動物病院経営は、院長先生のメンタルを著しく消費するものです。

開業5年、10年、15年、20年、、、と、時間の経過とともに、
経営に対するモチベーション、情熱的なものは、残念ながら薄れていってしまいます。

有限である「やる気に満ちた時間」を無駄にされないためにも、セカンドオピニオンを私は賛成しています。

コンサルタントに期待する役割を明確に

外部の支援を受けられる際の注意事項として、伝えておきたいことがあるとすれば、
「期待する役割を明確に」されておくことです。

動物病院を経営される中で、困りごとはシンプルなものではなくて、
複数に絡み合っていることがほとんどだと思います。

ただ、複雑に絡み合っているとはいっても、
まず最初に、何から着手したらいいのか、問題の根本原因はなんなのか、

そうした適切な整理をすること自体が、実は見落とされがちになっているように感じます。

獣医療における症例のアプローチに似ていると思っていて、
表面的に発症している症状に対して対症療法的にアプローチすることも必要ですが、
根本原因を見つけない限りは、その他にもさまざまな症状が発症して、
状態はますます悪化していくと思います。

例えば、

人の離職が絶えない、採用を強化しなければ、、、

というご要望があるとします。

欠員状態が長く続いていて、今すぐにでも人員を補充できれなければスタッフの士気に関わる。

そんな状態もあるでしょうし、

人が入っても半年、1年で辞めてしまうのを繰り返している。

そんな状態もあるでしょう。

同じ採用という課題であっても、
課題の中身については大きく異なると私は思います。

特に後者に関しては、採用できないではなくて、
なぜ人が長続きしないのか、

こちらの方に原因があります。

人が辞める時なんて、建前ばかりで本音は話してくれません。
輸血をすることも大事だが、まずは出血箇所を突き止めてを止血しないと、、、的な感じです。

以前に書いたことがありますが、

我々支援者にとって「〇〇をしてください」と具体的に依頼していただけるのは、実はすごくラクなクライアントです。

経営支援は、血液検査のように数値で悪い箇所がわかればいいのですが、それができない中で、
これを〇〇してほしい、と依頼していただけるのは、それをすればいいだけなので断然ラクです。

ただ、本来の役割としては、困っていることは〇〇だけれども、
根本原因はこちらにあるので、ここから改善していかなければ、課題を繰り返してしまう、、、

難易度は高いかもしれないですが、
まずはこうした「検査」的なアプローチの上で、原因箇所を特定して、

その上で、最適な支援者に適切な依頼をする、そんな流れが必要なことを理解していただきたいです。

それこそ、検査結果によっては専門診療を紹介する、など病院にとって当たり前のアプローチが、
動物病院経営支援の現場でも、当たり前にあるべきだと思っています。

使い分けの時代へ

少子高齢化社会、、、という社会課題が言われていたのはかなり昔で、
今では人口減、ペット減少、採用難、物価高、、、そしてコロナという状況で、

会社経営、動物病院経営自体が先行き不透明な状況で、正解がないとさえ思います。

その中でも、目の前に患者さんがいらっしゃれば、目の前のことに集中できるので、
今後のことを先送りしがちにしてしまう現状もあると思います。

個人的には、もっと経営相談が身近になったら、むしろなるべきと思っています。

私自身、事業承継や病院売却の相談を受ければ、専門家を紹介しますし、
今すぐ採用しなければならない、という状況であれば人材紹介会社さんを紹介しています。

逆に、スタッフさんの扱いの相談や、マネジメント・組織づくりの相談、
またSNS広報やブランディングなど、私が紹介されるケースもあります。

企業病院がどんどん増えていく中で、
画一的でない、個性ありきの個人開業の動物病院を世に残したいと強く思っています。

ただ、そこで苦戦されている院長先生方が、
あまりにも余力がなかったり、情報がなかったり、支援されているのに課題が解決されていない現状を目の当たりにしています。

なにか、もっと支援の輪がオープンになって、
採用で人と人が出会うように、院長先生と支援者も様々なつながりを持てる世の中になったらいいと切に願っています。

私自身できることは進めていきたいと思っていますので、いつでもご相談ください。

ということで、今回は、

経営支援にもセカンドオピニオンを
コンサルタントに期待する役割を明確に
使い分けの時代へ

こんな内容をシェアさせていただきました。

いつものように私の考え、意見を一方的に述べる場となっていますので、
皆さんのご意見、ご感想などを寄せていただけると励みになります。